僕らが本屋の未来を変えるまで

リトルスタッフ開発や日々の取り組みについての記録

本屋が好きだから、本屋の未来を変える

本屋について語る時に「出版不況」から入るのは見飽きました。

はじめまして、かんの( @kanno_kanno )です。
気に入った本屋に投げ銭できるLittleStaffというサービスをこれから作ります。
このブログでは企画、開発含めサービスに関わることを記録していきます。

今回はサービスにかける僕の思いなどを書きます。

本屋(リアル書店)の価値

本屋の意義は「本を届ける(紹介する)」ことであり、本屋の価値は「空間」「体験」です。
本を買うつもりがなくてもふらっと立ち寄る。適当に見て回るだけで満足できちゃう。思いがけず素敵な本と出会ったら興奮する。それが本屋です。

しかし本屋は本を売ることでしか収入を得ません。どれだけ面白い選書をしても、魅力的な陳列をしてもそこに対価は支払われません。
現状ではその本屋で本を買うか、せいぜいその本屋に還元されるECで買うしかありません。

これはお客さん側に負担を強いています。
本に興味を持ったタイミングと買うタイミングは異なることがある(違う店で買うことがある)し、Amazonで買った方が便利な人もいます。本屋で興味を持っても、電子書籍で読みたい人もいます。
上記の対応では、そういったお客さんの行動を制限することになります。かといって本屋で買わない人が増えて潰れてしまうのは困ります。

「良いと思った本屋に、本を買う以外で対価を払うシステム」が必要なんです。

本屋3.0を実現する

僕は本屋のビジネスモデルを勝手に本屋1.0, 2.0, 3.0と分けて考えています。

本屋1.0は本を売るだけで経営できていた時代です。

しかし今ではそれだけは利益が足りず、「何か」を組み合わせることで乗り切っています。
イベントをやったりカフェを併設するのがメジャーです。「本屋+何か」これを本屋2.0と呼びます。

そしてこれからは、お客さんと本屋がもっと距離を縮め、お互いに補完して体験の質を向上する。そんな時代が来ると思っています。これが本屋3.0です。
本屋には個性があり、そこにはファンがいます。そういう意味ではタレントと同じではないかと思うのです。

ライブやリアルタイム配信に代表されるように、今はお客さんとコンテンツ提供者がダイレクトに繋がる時代です。
少なくとも今の本屋に求められているコンテンツは本ではなく、空間や体験です。
これからの本屋は「体験型」「参加型」に強みを出さないと時代に取り残されます。
その意味ではSNSを通じてお客さんと上手に盛り上げることができている本屋は、本屋3.0を先駆けていると言えるかもしれません。

本屋3.0を実現、普及するための一歩として、僕は「お気に入りの本屋に投げ銭できるサービス」を作ります。
(「投げ銭」とありますが、1回限りの支援だけではなく継続課金による支援も考えています)

LittleStaffが目指す世界

投げ銭により本屋が儲かるようになると、次のことが起こります。

  1. 人気の本屋は収入が安定する
  2. その本屋は選書やレイアウトにもっと注力できる
    • 店を良くすることが投げ銭のきっかけになるので、注力する価値がある
    • 収入増により人手を増やす余力が出る
    • 選書や空間作りに対価が支払われるので、店作りのモチベーションになる
  3. 本屋はちゃんとやれば食べていける、という実績が増える
  4. 本屋をやりたいと思う人が増える
  5. まちに面白い本屋が増えていく

最終的に目指すのは「しっかり店作りをしている本屋に対価が支払われること」、そして「まちの本屋が増えること」です。

開発スケジュール

まだ細かい機能要件すら出していないので何とも言えないですが、年内には絶対に出す。

このブログについて

これから色々と考え、調べて、コードを書き、試行錯誤します。その過程を可能な限りブログに残します。
もしかしたら失敗するかもしれません。それでも「失敗した」ことが大事です。そこから次が生まれます。

僕は本屋が大好きです。好きなモノを守るために行動を起こします。

ブログの更新情報は公式Twitterで流します。(アイコン欲しい…)