本屋を支援するサービス「リトルスタッフ」とは何なのか
本屋を継続的に支援するため、リトルスタッフというWebサービスを個人で作りました。
リトルスタッフは自分が好きな本屋を月額300円から応援できるWebサービスです。
TOPページを見て頂いた方々からは、ほぼ100%の割合で「良く分からない」というご意見を頂きます。
良く分からない原因の一つは、「結局どういうサービスなのか一言で説明されていない」ことだと思っています。
数日以内にTOPページを変えようとしていて、新しいTOPページにはどんな情報を載せるべきかを考え直しています。
リトルスタッフとは何ができるサービスなのか?
リトルスタッフで出来ることは大きく3つあります。
できること |
---|
本屋を支援できる(投げ銭/チップ) |
支援した本屋の選書が見れる(本との出会い) |
本が実際に手に入る(事前購入) |
できることは下に行くほど理解するのが難しくなります。理解しないといけないサービスの仕様がそれだけ増えるからです。
そして今のTOPページは一番下(「本が実際に手に入る」)をメインに説明しています。
なので「支援できる(1つ目)」とか「選書を楽しめる(2つ目)」という説明が出てきて、理解が難しいと思われる「応募券を使うと実際に本が手に入る」という説明も入っています。
これだけで読者はもうチンプンカンプンです。
TOPページで全ての説明をする必要はないので、一番効果が大きい=面白そうと思ってくれる部分だけに修正します。
ではその「効果が大きい」とはどこなのか?
リトルスタッフを使う理由 - 読者の場合
先程の3つの出来ることに対して読者の反応はこうなります。
できること | 読者の反応 |
---|---|
本屋を支援できる(投げ銭/チップ) | 今は他に手段ないし良さそう! |
支援した本屋の選書が見れる(本との出会い) | SNSで良くない? |
本が実際に手に入る(事前購入) | 直接本屋に行った方が良くない? |
つまり多くの読者にとっては、リトルスタッフは本屋を支援するサービスとしての存在意義が大きい(はず)です。
そもそも支援する本屋がない場合はリトルスタッフを使う理由がガクッと減ります。
支援することに月額払うくらいならそのまま書籍代に使うわ!と思うはずです。
そこまで分かっていながら何故「支援できる」ことじゃなくて、一番難しく対象者も少ない「実際に手に入る」部分の説明をメインに打ち出したのか。
これは2つの理由があります。サービスのコンセプトと、本屋側の気持ちを汲み取ったためです。
リトルスタッフのコンセプト
リトルスタッフのコンセプトは「本屋の個性に価値を」です。
単純に「支援できますよ」だけだと「個性に価値を払っている」感覚が薄くなります。
あくまで面白い本屋 = 選書(品揃え)が良い本屋を支援するというサービスでありたい。その流れを作ることが将来的に面白い本屋をもっと増やしてずっと残していくことになるからです。
サービス内容を変えるわけじゃなくてTOPページの説明なので気にする必要はなかったのかもしれませんが、このコンセプトが薄まるような説明は嫌だなと判断しました。
リトルスタッフを使う理由 - 本屋の場合
もう一つの理由は本屋の気持ちを汲み取ったからです。(思い過ごしかもしれませんが)
リトルスタッフで出来ることと本屋の反応を対応表に載せるとこうなります。
できること | 読者の反応 | 本屋の反応 |
---|---|---|
本屋を支援できる(投げ銭/チップ) | 今は他に手段ないし良さそう! | 寄付みたいで気が引ける |
支援した本屋の選書が見れる(本との出会い) | SNSで良くない? | SNSで良くない? |
本が実際に手に入る(事前購入) | 直接本屋に行った方が良くない? | 来店に繋がるのは嬉しい! |
単純に支援するだけだと本屋さんは「寄付を募っているみたいで気が引ける」人が多いと感じています。
これはリニューアルまでの活動や、ネットや本で本屋さんという存在に触れてきた実感です。
(もちろん、そんなことを思わない本屋さんもいます。ただ体感として気が引ける方が多そうという話です)
もし何とも思わない場合、PolcaやCampfireファンクラブ(Campfireの月額課金版)などを既に使っているはずです。
本の紹介もnoteなどで有料販売することが出来ます。
理由は他にもありますが、「支援できるだけ」だと本屋側が乗り気にならないと踏んでいます。
だからリトルスタッフのコンセプトはもちろん、最終的に来店に繋がるというサービス仕様が重要になってきます。
(来店まで繋げているのは読者側のメリットも考えてのことですが、ここでは本屋目線の話)
しかし結果として、出来ること3つをいきなりTOPページで説明するのは難しかった。
読者側の一番と本屋側の一番が噛み合わない
対応表をもう一度載せます。
できること | 読者の反応 | 本屋の反応 |
---|---|---|
本屋を支援できる(投げ銭/チップ) | 今は他に手段ないし良さそう! | 寄付みたいで気が引ける |
支援した本屋の選書が見れる(本との出会い) | SNSで良くない? | SNSで良くない? |
本が実際に手に入る(事前購入) | 直接本屋に行った方が良くない? | 来店に繋がるのは嬉しい! |
表に書いた通り、読者目線で一番の理由(1つ目)をメインに打ち出すと本屋側にとって理由が弱く、本屋目線で一番の理由(3つ目)をメインに打ち出すと読者側にとって理由が弱くなります。
(しかも説明の難易度がめちゃくちゃ上がる)
ただここ最近のブログ記事の反応を見た結果、ひとまず読者目線の一番をメインに打ち出してみます。
数日中にリリースします。
※詳細はリアルタイムにTwitterで報告しているので、良かったらフォローをお願いします。