僕らが本屋の未来を変えるまで

リトルスタッフ開発や日々の取り組みについての記録

本屋は本を売って欲しい

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本屋を継続的に支援するため、リトルスタッフというサービスを個人で作りました。
リトルスタッフは自分が好きな本屋を月額300円から応援できるサービスです。

最近の本屋は本を売るだけでは食べていけない

一部を除き、今はほとんどの本屋さんが本を売るだけでは食べていけません。
なのでイベントを開いたりカフェを併設したり、文房具やグッズを売ったりして利益を出しています。

本屋はコミュニティの場として再起動する

今は色々な業界でコミュニティが盛んです。オンラインサロンなど代表例です。
モノが溢れる現代においては「何をやるか」より「何故やるか」「誰とやるか」が注目され、作品の完成度(クオリティ)よりむしろ質は(その時)低くても成長過程を一緒に楽しむ方が求められていたりします。
いかに余白を作るかが大事で、いかに余白にユーザーを参加させるかが重要とされます。

コミュニティ(人が関わる場)を考えたときに本屋は最適です。
コミュニティというのは何らかの共通の目的を持って集まりますが、その際に特定の本が共通言語になりやすい。
「xxという本を読んだ人たち」という集合を作りやすい。だからイベントも自然に行える。

本屋はその本を置くのが自然だし、関連書籍も扱えます。
そして本屋は単純に空間として居心地が良い。(これは僕が本屋好きだからかもしれませんが)

これからの本屋はそういう体験、または体験を提供する場として本屋が機能すべきだという意見があります。
僕も本屋不況をどうにかしようと思った時に真っ先に浮かんだのは、コミュニティとしての方向性でした。

本屋や本をとりまくイベントはたくさん出てきた

実際に活動している人や「こんなのどうかな」とアイデアを出す人まで含めて、本屋や本をとりまくイベントは増えているように感じます。
それらのイベントもやはり基本的に「人vs人」で、交流を中心とするものがほとんどです。

僕は本屋に本しか求めていない

ここ最近いろいろな本屋さんがイベントを開いたり、本以外の付加価値で来店してもらおうとするのを見る度にもやっとします。
ビジネス(経営)的に必要なことだとは分かっています。
その本屋として誇れるイベントを企画して準備して、店作りの一つとして真剣にやられていることも分かっています。
そのイベントや企画で楽しむお客さんがたくさんいる(ファンのために開催している)ことも分かっています。

ただ僕個人の好みとして、僕は本屋に本しか求めていません。
リトルスタッフをやらずに僕がお客さんとしての立場だったら、店員さんや他の本好きとの交流も一切求めないと思っています。
実体験として僕は食事処やバーで顔見知りが出来ると行かなくなるタイプです。距離感の好みは人それぞれです。

僕が一人のお客さんとして本屋に求めるもの、本屋の未来に求めるものが最近ハッキリ分かってきました。
もちろん感性は変わるのでいつかは「むしろ人と交流したい!」という時期が来るかもしれませんが、今の僕が求めるのは本のみです。
(繰り返しますがイベントとかの必要性や需要は分かっていますし、それらを取り組む人たちのことを応援しています)

本を求める人が楽しめる本屋を作る

リトルスタッフでは本屋をファンが継続的に支援して、そのお返しに本屋の選書(選んだ本)を見ることができます。
今はまだ上手く作れていない部分がありますが、多くの人に選書が面白いと感じてもらえた本屋ほど儲かることを目指しています。
これによって本屋は純粋に「面白い本を用意すれば売上に繋がる」という仕組みを作ります。
リトルスタッフの中では、ベストセラーしか置かない本屋はむしろ人気が出ずに儲かりません。個性がなく出会いがなく面白くないからです。

イベントでもカフェでもグッズでもなく、本屋は本を売って成り立って欲しい。リトルスタッフがその前例を作る。
時代の流れやビジネス目線やインターネットという利点など、どの観点で見ても逆行していて無謀なことは理解していますが、僕が欲しい未来は無謀の先にあるので仕方ありません。

リトルスタッフ

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