僕らが本屋の未来を変えるまで

リトルスタッフ開発や日々の取り組みについての記録

本屋にコミュニティ文化を持ち込もうとしているのはプログラマの経験から

リトルスタッフを「個人が"本との出会い"をコンテンツとして発信するプラットフォーム」にリニューアルする - 僕らが本屋の未来を変えるまで
リニューアルまで設計や進捗を残していきます。


僕は当初から本屋にコミュニティ要素を作り出そうとしている。

面白い本屋にはファンが既にいるけれど、コミュニティと呼ぶには弱い。
コミュニティとして機能するにはもっと発信して、周りの人に「面白そう」と思わせるほどでないといけない。
現状では本屋とファンの世界は閉じていて、お互いがただ「仲良くさせてもらっている」程度に過ぎない。

昨今ではコミュニティブームというか、いくつものコミュニティが立ち上がっている。
ビジネス的にも儲けやすい道だし、参加者も経験や情報を買っているわけでお互いに満足する形だ。
しかし僕はこういう時代の流れに乗って本屋にコミュニティ文化を(もっと強く)持ち込もうとしているわけではない。

僕はプログラマだ。

プログラマの世界ではコミュニティは当然のように存在する。
例えばプログラミング言語だけでもたくさんの言語がある。
その言語で便利に使うためのフレームワークと呼ばれるものもたくさんある。
開発環境にしてもたくさん選択肢がある。OS(WindowsやらMacやら)だけでなくもっと細かい範囲での開発環境だ。

そしてこれら全てにおいて、まず間違いなくコミュニティが存在する。
ITの世界は基本的にオープンなので、ネット上で技術も進捗も考えも公開されて意見交換されることが当たり前だ。
意見だけではなく、「このプログラムはバグがある。修正したから取り込んでくれ」というやりとりも日常的にある。

単純に「こういう時にどうしたらいいか分からない」と聞くとコミュニティの人達が親切丁寧に教えてくれることも多い。
そうやって誰もが参加しやすい場を作り、盛り上げ、良いものを作っていく。

僕は自分から発信するような積極的な関わり方をしたコミュニティは一つしかないが、他のコミュニティを無視しているわけではない。
興味を持った分野のコミュニティが発信する情報にはアンテナを貼って情報収集していた。良いと思ったら拡散もする。発信することだけが関わり方ではない。

プログラマが何かを取捨選択する時にコミュニティの状況を判断基準にすることもある。
コミュニティの力はソフトウェアの力に繋がるし、コミュニティの活発さは信頼度や安心感にも影響するからだ。

こういう世界で10年近く生きてきたので、僕にとってはコミュニティという感覚が当然のように根付いている。
(同時に「情報はオープンにすべき」という感覚も根付いている)

こうしたコミュニティに対する成功体験を持っているので、それを 本屋用にカスタマイズして 取り込もうとしている。
時代の流れに乗るという戦略的な側面はあるけれど、決してミーハーな気持ちで「コミュニティいいじゃん!」と言っているわけではない。

日記

リリース期限まで64日。
昨日なにげなく呟いたコレが、ずっと頭の中に残っている。

f:id:kanno_kanno:20180427084800p:plain:w400

初期段階では「これは自分が求めていたものだ」と強くユーザーに訴えかけるものでないといけない。
「このサービスしか(現状)満たすものがない」と思ってもらえれば、多少の不便や不満は飲み込んでくれる。
UIや使い勝手というのは競合が出てくるような段階での判断理由であって、初期段階ではそこまで検討することではない。

このブログの更新情報は以下でも確認出来ます