書店員はまだまだ本気を出せていない
リトルスタッフが何をしたいのか。
これまでにもブログやSNSで語ってきましたし、サイトTOPにも書いてあるんですが改めて書きます。
リトルスタッフおよび僕の思いはシンプルです。
「面白い本屋がもっと増えること」
面白い本屋とは何なのか
人によって面白さの感性は違います。
賑やかな方が面白い人もいれば、静かで落ち着く方が面白い人もいる。
整然と陳列されている方が面白い人もいれば、カオスに並べられた方が面白い人もいる。
書店員と話したい人もいれば興味ない人もいる。
人の数だけ「本屋の面白さ」はあり、それを「本屋の個性」と呼ぶのだと思います。
全員が面白いと思う本屋はありません。好きな人がいるということは、必ず嫌いな人も出てきます。逆も然りです。
好き嫌いが出るのは個性の証明です。本当に必要とされていない時、人は嫌いになるのではなく無関心になります。
面白い本屋を増やすには
本屋が個性を出すには書店員のスキルや思いが店作りに反映されなければいけません。
ここでの店作りとは選書だけに限らず接客方針、営業方針などお店を形成する全ての要素を指します。
しかし今はまだ、本屋の個性にお金が払われるような仕組みになっていません。
個性にお金が払われない以上、「売れるから」という理由での店作りに比重がかかっていきます。
売上重視の店作りは同じような本屋へと形を変え、画一的な面白さしか提供しない本屋になります。
一方で売上重視に流されず理念に基づいて経営を続ける本屋は「本は売れないor売れても粗利が低い」という現実に勝てず、愛されながらも閉店していきます。
だから僕は面白い本屋を増やすために、「本屋の個性にお金が流れる仕組み」を作ろうと試行錯誤しています。
リトルスタッフは手段
リトルスタッフのマネタイズは今、投げ銭モデルで考えています。
リニューアル前(2017.11.24 - 2018.1)は継続課金モデルで考えていました。
(リニューアル前は今のような日記投稿ではなかった)
マネタイズは手段なので今後も変化していくでしょう。
目的は「本屋の個性にお金が流れる仕組みを作る」ことなので、もしかしたらリトルスタッフではマネタイズせずに連動した他のことでマネタイズするかもしれません。
リトルスタッフが描くビジョン
リトルスタッフを通して本屋、というか書店員の個性への反応が可視化されます。
「この本屋が面白い」「たまたま買ったこの本、面白そう」などの反応です。
その本屋のどこが気に入ったのか、どういう本を買ったのか、本を買ってどういう気持ちなのか。そして、本を実際に読んでどう感じたのか。
こういった反応が書店員に伝わると、書店員はめちゃくちゃ喜びます。リトルスタッフはそのための道を提供します。
クリエイターが自分の作品に対する好意的な感想を読んでテンションが上がるのと同じです。
その書店員の喜びは「もっと満足させよう」というモチベーションに繋がります。
するとその本屋はもっと面白くなり、感想を投稿した読者は満足感を継続できます。
さらにリトルスタッフを通してお店に金銭的な支援ができるようになると、本屋がより残りやすくなります。
お店に行かなくても、本を買わなくても本屋を支援できる。しかも大抵の場合、本を買うよりも多くの支援になる。
(1000円の本を買っても約200円の利益なので、500円を投げ銭するだけでも2倍以上の支援になる)
「好きだけど最近行けていない」「観光で訪れて好きだったけど遠方だからお店に行けない」というケースでも問題ありません。
時間と距離の壁を超えるのがインターネットです。
書店員はまだまだ本気を出せていない。
本屋はもっと面白くなる。面白い本屋は僕らをもっと楽しませてくれる。
だから僕は、面白い本屋で溢れる未来を作る。
日記
この記事は大分県にあるカモシカ書店でダラダラしながら書いている。
カモシカ書店で優雅な昼下がり。インスタ映えとかは知らない pic.twitter.com/2EymPfYCqq
— リトルスタッフ@本屋の日記 (@littlestaff_jp) March 25, 2018
『魔法をかける編集』を読んでいたら「それを作るよりも、作ったあとに世界がどう変化するかの方が大切」とあったので勢いでこの記事を書いた。