僕らが本屋の未来を変えるまで

リトルスタッフ開発や日々の取り組みについての記録

本屋が好きな人でSNSも好きな人はどれだけいるのか

僕はターゲット層の特性を見誤っていたかもしれない。

今の機能案には「本屋の投稿を軸にユーザーがコメントを残すコミュニケーション」があります。
そこだけ切り取ればインスタグラムそのままです。

でもよく考えたら僕の周りで紙の本とか本屋が好きな人って、軒並みSNS使っていない。
厳密にはアカウントはあるし他の人の投稿を見てはいるんだけど、本人が積極的に発信することはほとんどない。
たまに、本当にたまに誰かの投稿にコメントを残すか、あとは仕事に関する宣伝に使っているだけ。

つまり僕の周りだけで言えば、双方向のコミュニケーションはいらないんです。
「いいね」的なワンタッチで反応を伝える手段だけあれば十分。

一方Twitterで本屋とか本関係のツイートを見ていると、彼ら彼女らはコミュニケーション好きそうに見えます。
そりゃ嫌いな人はそもそもTwitterに投稿しないので当たり前ですね。
でも後述しますが、それはコミュニケーションが好きなわけではなくて、発信したい欲があるだけです。

サービス拡大のアイデアや知人以外の感触を掴むためにSNSをウォッチしていたけど、そもそも狙うターゲット層はここに出てこないのではないか。
参加型=コミュニケーション=SNSと安直になっていて、一般的なSNSのイメージに引っ張られていた。

もちろん世の中には本屋好きでSNSも積極的に参加している人もいると思いますが、僕の知人という意味では3人もいないです。
本屋が運営しているインスタグラムを見直したら、「いいね」は付くけどコメントは0件のものがほとんどでした。
思い返せば僕が本屋でバイトしていた時も、平台を写したインスタでさえコメントはほぼ皆無でした。

使われない機能はユーザー的にもシステム的にもマイナスしかないので、それならいっそのことない方がいい。
狙いとしては本屋とお客さん、またはお客さん同士のコミュニケーションが発生する「場」があった方が、参加型になっていいと思っていました。
平台の写真に対して写っている本の情報のやり取りとかが生まれたり、イベント時の写真に対して感想がやり取りされるとか。
でも現状インスタグラムでコメントを付ける習慣がないのに、機能面で大きな違いがないLittleStaffで生まれるわけがない。

人は自分のことしか興味ない

人は自分の意見を表明したり共感を得たくて発信します。
純粋な相手への反応として発信することはほとんどありません。

「相手のための意見」を装っても、(無自覚にしろ)本音は「自分の意見に納得して欲しい」「相手に感謝されたい」という思いからきています。
実感としてありますし、心理学の本にそんなことが書かれていたのを読んだ気がします。

タレントの投稿にコメントが多いのは「相手に見てもらいたい」「覚えてもらいたい」という自己顕示欲です。
相手にとっての自分のポイントを少しでもあげたいという、キャバクラでシャンパン入れるのと同じ心理です。

タレントとか個人にカリスマ性がある場合は通用しますが、本屋はそういう存在ではありません。
なのでユーザーがコメントする理由にはなりません。
(タレントが本屋を運営していたら別ですけど)

参考としてNewsPicksについて考えたら、あれも結局ニュースを題材にして自分の意見を発信するから上手くいっているんですね。
そしてコメントにいいねをもらうことでその承認欲求を満たしている。
別にユーザー同士のコミュニケーションが軸にきているわけではない。

LittleStaffにコメント機能を付けても死んだ機能になるだけです。
ということで今、コメントをやめて違う方向で仕様を考え直しています。

日記

機能や今後の戦略について日々「コレでいける」と「コレじゃだめだ」を繰り返している。
今日書いたこと以外にも新たに「コレじゃだめだ」がいくつか浮かんでいて、考え直すTODOに入っている。

開発面では昨日DB設計をした。本文に書いたように仕様が変わるのでDBにも変更入るけど。
とりあえず大きく仕様が変わらない部分から実装を始める。アカウント登録周りとか。

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