僕らが本屋の未来を変えるまで

リトルスタッフ開発や日々の取り組みについての記録

本屋さんで欲しい本が見つからない問題

Twitterで本屋関係のツイートを見ていて良くあるのが「xxを買いに本屋に行ったけど売ってなかった」という報告。

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最近だと特に顕著なのがカズオ イシグロさんの本と、西野さんの革命のファンファーレ

こういうツイートに関連して「これだから今のリアル書店は」という印象を持たれるのは、すごい悔しい。
僕はLittleStaffの開発に専念してるので今は取り組まないけど、もし解決するならどういうアプローチを取るかを簡単に考えてみました。

根本的な問題

上記図のそれぞれのケースには個別の問題があります。
なぜ需要を読み間違えたのか、とかどうしてお客さんが予想する置き場とは違う箇所に置いたのか、とか。
(そしてそれは「問題」ではなく、本屋によっては意図的だったりしますが、それはまた別の話)

ただどれも共通している問題は、「なぜ事前に本屋に在庫があるか調べないのか」にあると思っています。
行く前から在庫が分かれば、そもそも「行ったのになかった」という失望は起きないわけです。

調べる手段は存在するが...

今は本屋によってはWebサービスやアプリで在庫を確認できるものがあります。
例えば有名所だと丸善ジュンク堂といった大型書店の在庫を調べられるhonto with
三省堂は独自に在庫確認サービスを設けています。

最終手段、お店に直接電話で問い合わせるというのもあります。

事前に調べる手段はいくつもあるわけです。でもそれをする人はたぶん少数派です。
何より僕自身使いません。
何回か利用したことはあるんですが、どうにも習慣として定着しません。つい調べずに直接本屋へ行きます。

どうすればいいのか

まず本屋さんに対応を求めるのは現実的ではありません。
日々の業務に加えてリアルタイムに在庫状況をアップデートするのは厳しいです。

では全部システムに任せてPOSと連動した在庫確認システムを普及させるのはどうでしょうか。
大小すべての本屋が導入するのは費用的に無理でしょう。
初期費用も維持費も0円で可能なサービスが生まれるなら別ですが。

ということで僕が思っているのは、「お客さん同士が在庫を教え合うSNS」です。
在庫確認をお客さんに任せてしまい、そこのコミュニケーションをエンタメにする。
現在もTwtiter上で「xx店にはまだあったよ」みたいなやり取りがありますが、それを行う専用のSNSを作ります。

在庫を知りたいユーザーは「xx辺りでyyの本ってどこかに置いてない?」というのを投稿する。
その情報に応えられる人(本屋で見つけた人とか、リアルタイムでその付近の本屋にいる人)が、その質問に応える。

それだけで「今、その本がどこにあるか」が正確に分かります。
そのまま「じゃあ行くから買っておいてくれますか?」というコミュニケーションもありえるわけです。相手が知人だろうと初対面だろうと。
本屋ではなくユーザーが「取り置き」してくれるということです。

コンセプトはコレで、あとは教える側に報酬を持たせるかとか、質問する側の心理的ハードルをどう下げるかとか肉付けをしていくだけです。
人が集まればマネタイズなんて色々できるので、そこはきっと難しくないでしょう。

このサービスの成否は「教えてくれる人がどれだけ集まるか」次第で、それはマーケティング次第ということになります。
Uberみたいに最初は「教えてくれる人」を金銭面のメリットで集めるという方法もありえます。

補足

これを書いている間に、ちょうど西野さんがブログを更新していて同じような問題意識を書かれていた。
キンコン西野の本はどのコーナーに置くの?

日記

LittleStaffの話。
必要な機能が浮かんだので、仕様や設計を少し修正中。実装することがそこそこ増えた。

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